松本地域の水田では、続々と田植え作業が進んでいます。
そんな中、松本地域振興局農地整備課から、市野川棚田の取組をレポートします。
5月14日に麻績村・市野川地区の水田で、ドローンによる水稲直播の実証試験が行われました。
この取組は、つなぐ棚田遺産・市野川棚田で保全活動を行うOMIMOさん(代表 久保田芳永さん)が、手のかかる棚田農業をいかに省力化できるか検討するために企画したもの。
昨年行った自動運転田植機の実演(こちら)、自動給水栓の設置(こちら)、ラジコン草刈機の実演・講習(こちら)につづく、スマート農業チャレンジの続編です。
「直播(ちょくは)栽培」とは、ドローンなどで種もみを直接田んぼに播く(まく)栽培方法で、苗を育ててから田んぼに植える通常の「田植え」(移植栽培)よりも作業の手間が省けるメリットがあります。
いろいろと手間がかかる棚田の農業にはピッタリかもしれません。
今回使用したコシヒカリの種子は、田んぼで苗が安定的に育つためのコーティングが施されたもので、農薬メーカーのシンジェンタ・ジャパン(東京都)様に提供していただいた「リゾケアXL」という商品。(詳しくはこちら)
そして、この日ドローンを操縦するのは、我らが信州棚田ネットワークの会員、(株)サニーバードさん(松本市、代表 田中康司さん)とお仲間の皆さん。
松本地域のみならず、全国を飛びまわってドローンの農業利用を広めている頼りになる方々です。
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機体もカッコいい~
いよいよ、作業開始。
ドローンが水田の上を「パラパラ」と音を立てて種を播きながら何往復かしたと思ったら、はい終了!
まさに一瞬の出来事のようでした(!!)。
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この技術では、通常の田植機では10アール当たり1時間ほどかかる田植え作業が、5分足らずでできちゃうそうです。
しかも、苗づくりの手間がなくて、大型機械の搬入も苗箱運びも必要ない!
なんて”スマート”な田植えなんでしょう((感動))
これから、芽が出て、育っていく様子を、見守っていきたいと思います。
OMIMOさんは、今回の取組の効果を検証しながら、棚田の保全につなげていきたいとのこと。
更に、市野川棚田の荒廃を防ぐため、7月頃にはドローンによる大豆の種まきも予定しています。
「市野川棚田×スマート農業」の取組は、まだまだ続きます!(乞うご期待)
~~~(予告編)~~~~~~~~~~~~~~~~
今年、市野川棚田の取組を知ってもらうためのプロモーション動画を撮影中です。
こちらも、(株)サニーバードさんが撮影・編集を担当。この日の作業ドローンを撮影ドローンが追っかけて並走(並飛行?)して撮影するテクニックは、まさにプロフェッショナル!
1年間の棚田の活動を撮影して、今冬には公開予定ですのでお楽しみに~!
以下、メイキングショットの一部を特別公開です!
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