白馬村と小谷村 棚田の現地調査に行ってきました | 信州棚田ネットワーク

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白馬村と小谷村 棚田の現地調査に行ってきました

2021.07.30

  • お知らせ

7月15日(木)、県庁農地整備課は、県内の棚田の現状を学ぶため、白馬村・小谷村へ現地調査に行ってきました。

まずは白馬村・小谷村役場の方からそれぞれ村内の棚田について詳しくお話を伺い、その後、現地の棚田を見学させていただきましたので、その様子をお伝えしたいと思います。

■白馬村・青鬼棚田

以前、堰ざらいに参加した際、初めて青鬼棚田を見ましたが、今回改めて農家の方々とお話する機会をいただきました。


棚田に向かう前に・・・

青鬼集落の駐車場には協力金箱があります。

ご協力をお願いします♪


駐車場から棚田へ向かう途中にある、『お善鬼の館』は青鬼集落で一般に公開されている唯一の施設です。

建物内には、囲炉裏や当時の厩を再現したものがあります。青鬼集落の紹介映像も見ることができます。


また、青鬼棚田で収穫した紫米も販売されています。

「道の駅白馬」でも購入することが可能ですが、なかなか現地に来られる状況ではないと思いますので、オンラインストアもぜひご利用ください。

水路の水が透きとおっています。

農家の方のお話では、棚田の米作りでは水の管理が一番重要だそうです。

春の堰開通作業にはじまり、毎日田んぼに水が流れているか確認し、堰からの水が滞っているようであれば詰まりを取り除きに行かねばならず、期間中は気が抜けない仕事です。

棚田の中腹に設置されている『展望エリア』からの景色です。残念ながら北アルプスは雲の中でした。

観光客の中には、北アルプスと棚田との絶景を撮影するため、農家の方がいない早朝に、田んぼを囲むロープの切れ目から畔に入り、写真を撮影される方がいるそうです。

田んぼは私有地ですので、了解なく勝手に入ることはできません。

棚田は、機械化による作業効率化が難しく、収穫量の割にとても手間がかかります。

集落の高齢化も進む中、棚田という厳しい条件下で農業を続けて下さる方がいるからこそ、美しい景観と環境(二次的自然)が保たれ、この景色を眺めることができています。集落の皆さまへの敬意を忘れずに、マナーを守って、美しい棚田の景色を楽しみましょう!


次は、小谷村へ!!

小谷村は現在、4地区の棚田でオーナー制が行われています。

すぐ予約が埋まってしまうほど人気なようですが、今年の田植えイベントは新型コロナウイルス感染防止のため、中止となりました。

秋の稲刈りイベントは無事に行えるといいなとお話されていました。

■小谷村・池原棚田

小谷村は小規模な棚田が点在している場所が多いようです。

見せていただいた池原棚田もとてもコンパクトで、この写真では見えませんが、木の下にも棚田が広がっているそうです。


池原棚田も、山手から水を引いており、水の確保が大変、というお話がありました。

小谷村の学校給食では棚田米が使われているとか・・・うらやましいです!

1日では白馬村・小谷村すべての棚田は見きれませんでしたが、実際に棚田を守られている農家の方々のお話を聞くことができ、維持していくことの難しさを実感しました。