(上伊那地域振興局ブログ『い~な 上伊那』に掲載された記事を転載します。)
こんにちは、上伊那地域振興局農地整備課のCです。
初夏に入り、伊那谷各地で開始されている田植え。
今回は、前回の「飯沼の棚田(中川村)」に続き、伊那市長谷にある“つなぐ棚田遺産”「中尾の棚田」で5月20日(土)に開催された田植え体験会の様子をお伝えします!
伊那市長谷にある中尾集落は、高齢化により営農活動が困難となって以降、多くの田が耕作放棄地となり荒れていました。このような中、海外への国産米の輸出・販売事業を展開している㈱Wakka Japanが、「海外市場に特化したお米を作りたい」という思いから、日本初の輸出米専門の農業生産法人「㈱Wakka Agri」を、ここ自然豊かな伊那市に発足させました。
これを契機に、現在では㈱Wakka Agriが中尾集落の棚田をすべて借り受け、健康意識が高い海外市場をターゲットに、肥料や農薬を一切使わない高付加価値な米の生産や加工品の製造、輸出に取り組んでいます。
※(株)Wakka Agriのホームページはこちら!(外部サイトがひらきます)
⇒https://www.ricefarm.jp/jp/contact.php
令和4年3月には、全国各地の優良な棚田を選定する「つなぐ棚田遺産~ふるさとの誇りを未来へ~」にも認定され、米作りの拡大に加え、棚田の見学や農作業に触れるイベント、移住希望者との交流等を通して、中尾集落の活性化と魅力発信に取り組んでいます。
田植え体験会は、5月20日、27日、6月3日、10日、17日の計5回開催され、第1回目の今回は15人ほどが参加し、県外からの参加者や、元気いっぱいの子どもたちも見受けられました。
はじめに、㈱Wakka Agriさんから挨拶があり、田植えの方法や田んぼの説明をしてもらい、準備体操、自己紹介を終え、いよいよ田植えがスタート!
今回は、予め機械田植えを行った田んぼに入り、苗が植わっていないところへ手作業により補植を行っていきました。
子どもたちは田んぼにいる生き物を夢中になって楽しそうに追いかけていました。
子どもたちがつかまえた「アカハラヤモリ」
↓
大人たちは互いに声を掛け合い、泥に足を取られながらも楽しそうに田植え作業を進めていきました。
みんなで分担して一生懸命作業を行い、開始から約2時間、予定していた3枚の田んぼで補植が完了しました!
子どもたちはまだまだ遊び足りず元気に走り回っていましたが、大人は炎天下の中の作業に疲れ、日陰でひとやすみ・・・。
お昼は、㈱Wakka Agriが活動拠点としている「古民家ひがし」で、棚田で生産された玄米「カミアカリ」を竈門で炊いて作ったおにぎりと、自家製のきゅうりの漬物、鹿肉を使ったジビエスープを大変美味しくいただきました!
また、中尾の棚田では、カミアカリの他に「しらけもち」や「ささしぐれ」といった品種を扱っており、収穫されたお米は切餅や甘酒等に加工され海外へ輸出されます。
この日は甘酒も試飲させていただきましたが、とても濃厚で風味があり、疲れた体に最高でした!
古民家ひがしではもちろん、道の駅「南アルプスむら長谷」でも入手できますので、皆さんもぜひ一度ご賞味ください!
今後のイベント告知は、FacebookやInstagram等のSNSにて随時発信されています。
皆さんもぜひ家族みんなで参加してみてはいかがでしょうか。